4.新聞印刷会社

突然ですが、皆さんは毎日新聞を読んでいますか。毎朝必ず新聞に目を通すという人は現在も多いでしょう。ですがもしかしたら、長らく新聞とはご無沙汰しているという人も少なくないかもしれません。ちなみにインターネットの普及もあってか、現在新聞の発行部数は全般的に減少傾向にあると言われています。ところで毎朝各家庭に届けられる新聞、駅の売店等で売られている新聞、これらの新聞も当然印刷会社によって印刷されて出来上がっています。
ところで同じ印刷業に属していながら、新聞印刷は長い間、一般商業印刷やその他の印刷とは異なる分類をされていました。新聞印刷会社は文字通り新聞を主体に印刷や制作を行う会社です。印刷設備はオフセット輪転機が中心で、印刷、制作から配送まで受け持っています。全国紙、地方紙、スポーツ紙、専門紙、広報紙、機関紙等扱う媒体は幅広く、また部数も数百万部から数千部まで様々です。全国大手紙等は独自で印刷工場を持っているケースが多いですが、それ以外にも出版社系や独立系の新聞印刷会社があります。
新聞印刷会社が一般の印刷会社と異なるカテゴリーとされてきた理由の一つは、新聞印刷会社はほぼ新聞社と一体となった制作が中心で、流動性が少ない経営が続いていたことです。それともう一つは、新聞独特の編集、制作、印刷システムが発達したことで、一般印刷との接点が少なかったことです。
90年代半ばごろまでほとんどの新聞の発行部数は右肩上がりに成長してきていました。ところが単身世帯の増加や若者の活字離れ、そしてインターネット等の新しいメディアの普及といった要素が重なり、新聞業界全体の新聞発行部数の頭打ち、もしくは減少傾向がはっきりしてきました。新聞印刷会社も、新聞業界全体の発行部数が増加している間は安定した経営を続けていましたが、新聞の発行部数の落ち込みと共に、安泰ではいられなくなってきました。
また新聞製作技術についても、CTSと呼ばれる専用組版システムに代わる形でDTPが使われるようになったことや、紙面のカラー化や記事原稿のネットワーク入稿への対応、コンテンツのデータベース管理の必要などから、デジタル化が急速に進みました。こうして印刷技術のオープン化が始まりました。つまり長らく続いた新聞印刷独自の専用システムと一般印刷との垣根が低くなってきたのです。独自の制作工程と経営システムによって守られてきた新聞印刷業界は、確実に激動期に入っています。
新聞業界全体の新聞発行部数の落ち込みは、新聞印刷会社の経営環境も厳しいものに変えました。新聞印刷会社間の受注競争が激しさを増すと共に、同時に各社は新規需要開拓の必要性にも気づきました。新聞印刷会社は従来の新聞印刷一辺倒の経営スタイルを脱し、チラシやカタログ、書籍等の制作や、各種情報処理サービス等、顧客に対する企画対案型ビジネスへと移行しつつあります。新聞社自身が折り込みチラシを新聞本紙面に取り込む動きも出てきており、印刷会社との摩擦、競争が生じています。印刷技術のデジタル化、オープン化といった流れが、新聞印刷業界をも直撃しているのです。

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最終更新日:2016/1/20